コンセプトを作るなら、イメージを掻き立てなければならないと思った話。

日々の学び・発見

先日、東京から友人でクリエィティブディレクターの女性が、名古屋まで訪ねてきてくれました。

待ち合わせは名古屋の伏見、彼女の宿泊しているホテル。
それがとても素敵なコンセプトホテルでした。

ホテルの名前は、ランプライトブックスホテル。

本の世界を旅するホテル――というキャッチコピーも素敵ですし、簡単な単語しか使われていないのに、ランプの灯りで本を読む、となんとなくイメージさせるネーミングも秀逸。

2018年の2月にオープンしたそうです。

客室はシャワーだけでバスタブがなかったりとコンパクトな作りですが、ホテルの1階には24時間営業の、こだわったセレクトの本屋さんと、併設で24時間営業のカフェがあります。

待ち合わせを彼女の宿泊するホテルのカフェにしようと相談し、そのホテルへたどり着くためのアクセスを調べるため、ウェブサイトを見た時点で、私は、

「このホテルに泊まりたいーーーーー!」

と心が揺さぶられました。

私は名古屋在住なので、泊まる必要性は全然無いのですが、

――こだわりの本屋さんで数冊の本を買い、カフェでコーヒーを読みながら本を読む。
適当な時間になったら自分の部屋へ。
本を読むためにしつらえられた部屋で、iPhoneの電源と灯りを落として、読書に没頭して、ちょっと飽きたら下へ降りてコーヒーを飲んで、眠くなるギリギリまで本を読んで、眠って、起きたら熱いシャワーを浴びて、また本を読んで……

そんなイメージが頭の中に、ふわ~っとに浮かびました。

ホテルのコンセプトが、ウェブサイトを見た、受信者である私のイマジネーションを掻き立てたのです。

メッセージを届けた相手に、「自分にとって好ましい状態が起こり得る」というイメージを喚起させたら、その時点で有力な顧客候補になり得ますが、このホテルはそれに成功していると思います。

「泊まる」というホテル本来の用途だけでなく、「本を読むために泊まるホテル」という付加価値、動機、意味が提示されています。

イメージと実務のバランスが取れたコンセプトに、心から感服しました。

また、対象者を「ホテルなのだから、誰にでも来ていただきたい」というような幅広い設定にせず、「本好き」と設定したことも、素晴らしいと思います。

本好きの人なら、コンセプトを知ればきっとイメージが湧くし、本当は本好きじゃなくて普段本を読まない人でも、「本を読むためのホテルに泊まっているというライフスタイル」を望む人も多くいます。

結果的に「本好き」と絞り込んだ結果、ブランディングは確立しつつ、そうでない人もうまく取り込める、絶妙なコンセプトです。

――コンセプトを作るなら、イメージを掻き立てなければならない。

感心し過ぎて、舌を巻き過ぎて、巻き舌で言いますが

「いつか絶対泊まろろろろう」

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