ひとりで商売をするひとへ。「好き」を仕事にした、その後のこと。夢をあきらめる前に。

ひとりでも商売繁盛

広告プランナー、集客と販売促進の企画制作プロデューサー兼アートディレクター。株式会社スタジオ・ディライト代表取締役。

全国各地の有名企業から小規模事業まで、500社を超えるクライアントのプロジェクトに参画。広告や店舗の企画制作プロデュースから、ワークショップなど集客に関わる企画で幅広く活動中。
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お姫さまは、王子さまと出会い、
幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。

――おしまい

童話はそこで終わりますが、その後、お姫さまや王子さまはどうなったのでしょう。

夫婦になれば、恋人同士の時よりも、相手や人生にきちんと向き合っていかなければならないし、「幸せに暮らしましたとさ」みたいな、ザックリした感じではやっていけないはず。

そう、「好き」を仕事にするのも同じことです。

絵を描くことが好きだからイラストレーターになりたい、人を癒したいからセラピストになりたい、ネイルが得意だからネイルサロンを開きたい、日本の伝統文化を継承したいから着付けの先生になりたい、楽器を演奏する素晴らしさを知ってほしいから教室を開きたい……。

そう思い、実現するのは、本当に素敵なことです。

そして新しいことを始めるのは、実に勇気が要ります。それを乗り越えて、イラストレーターに、セラピストに、ネイリストに、先生になりました、

めでたし、めでたし……、

と、現実は、そこで終わりではありません。
そこからがスタートです。

せっかく「好き」を仕事にしたのに、全然上手く行かない。広告を出しても、SNSを投稿しても、ブログを書いても、お客さんがあんまり増えないけど、どうしたらいいの???

この疑問は、「好き」を仕事にした人が、かなりの割合で通る道。

そう、残念ながら、自分の好きなことを仕事にしただけでは、まぐれ当たりしない限り、うまく回っていかないのです。そのせいで、せっかく「好き」を仕事にしたのに、イヤになってしまう人もいます。
悲しいですね。

でも、うまく行く方法はきっとあります。

大事なのは、パイプラインがちゃんとつながっているかを確認する、ということ。

これはどういうことかと言うと、

まず前提として、「あなたの好きなこと、やりたいこと」と「お客さんの望むこと」が一致していたら、それは商売として成り立ちます。

でも、「あなたの好きなこと、やりたいこと」→→→「お客さんの欲しいこと」の間の、パイプの連結がちゃんとつながっていないと、あなたがどれだけSNSやブログで想いや誠意を伝えても、高いお金を払ってオシャレなウェブサイトを作っても、広告枠を買っても、お客さんには届きません。全部、途中で漏れてしまっているのです。

あなたの商品やサービスは、必要とするお客さんのところまで、届いていないのです。届かなければお客さんは、あなたが発信していることにすら気づきません。大企業の大々的な広告展開でも、このパターンの失敗をして、集客出来ない時もあります。

「発信する=届く、ではない」のです。これは当たり前のことに思えますが、実際は多くの人が「発信すれば届く」と誤解しています。とても大事なことなので、覚えておきましょうね。

発信しても、あなたのところにお客さんが来ないのは、あなたの仕事がダメなのではなく、あなたとお客さんをつなぐパイプが、うまくつながっておらず、発信が届いていないのです。

ひとつずつクリアして、ひとつずつパイプの向きを直して、うまく流れるように軌道修正していけば、あなたのお店には人が来るようになります。こうなると、商品やサービスが良ければ、自然とお客さんが集まるようになっていきます。

これが、あなたの発信が伝わる通路、「動線を作る」ということです。

チェック項目はたくさんありますが、まず、最初にやるべきことは、やみくもにお客さんが来ない、依頼が来ないと焦るより、自分とお客さんのパイプが、うまくつながっていない、ということを自覚、意識すること。

ケガした場所が分からなければ、手当も出来ないでしょう?

どこがつながっていないのか、じっくり考えてみましょう。これから始めようという人は、どうしたらお客さんとスムーズにつながれるのかを考えてみましょう。

この「動線を考える」という行為は、のちのち大きな糧となります。

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