姿勢を明確に提示したことで、望むお客さんが集まるようになったサロン&スクール「売り込みしないのに選ばれる理由。」

事例

広告プランナー、集客と販売促進の企画制作プロデューサー兼アートディレクター。株式会社スタジオ・ディライト代表取締役。

全国各地の有名企業から小規模事業まで、500社を超えるクライアントのプロジェクトに参画。広告や店舗の企画制作プロデュースから、ワークショップなど集客に関わる企画で幅広く活動中。
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※許可を頂いて掲載しています。

生きることは、
あたたかく、
やわらかく、
流れること。

これは今回の話に登場する、セラピストの水野さんの名刺やウェブサイトに書かれている キャッチコピーです。 セラピストとしての水野さんの姿勢、想い、取り組み、仕事にかける想いそのものを表すメッセージが、端的に表現されています。

このコピーと同じく、ウェブサイトも「 流れるように伝わるように 」をリニューアルしたところ、ある変化が起きました。

今日はそんなお話。

水野さん主宰のリフレクソロジーサロン&スクール「なごみ」のウェブサイトのリニューアルをご依頼いただいた際。

水野さんのお困りごとはこうでした。

「サイトの情報が入り組んでいて見づらいこと、
 それに、自分の趣旨と違う『セラピストって儲かりますか?』という問い合わせが……」

ウェブサイトを拝見すると、これまでは月単位の委託契約でサイトの更新を行っていたため、母体の情報に追加情報が継ぎ足し、継ぎ足しされ続けた状態。

同じ情報があちこちに散見していたり、重複していたり、ユーザーにとって非常に分かりにくい状態になっていました。

また穏やかな人柄の水野さんらしくない、煽るようなセールストークが随所に入っていて、これはどういうことかと質問すると、

「契約でやってくれていた担当者さんがいろいろ工夫してくれて、でもちょっと私の想いとは違ってて……」

とのこと。

そこで私は提案しました。

「初期費用はちょっとかかるけど、メンテナンスが不要のサイトにして、伝えたいことがきちんと伝わるサイトにしようと……」
「全部おまかせします!」

かぶせる勢いで水野さんの同意が得られたので、さっそくサイトの情報を整理するところからスタートしました。

サイトの情報があまりにも膨大なので、アナログな手法で行くことに。すべてのページをA4用紙にプリント。その枚数は200枚を超えました。

そしてその200枚を事務所の床に並べ、デスクに並べ、壁に貼り、同一カテゴリのテーマ別にスタッフと一緒に分類していきました。

セラピストとしての想い、仕事に対する姿勢、スクールのコースの情報、カリキュラム……。

それはまさに気の遠くなるような文章のマッチングゲーム。200枚の文章の中から同じカテゴリの記述を探していくのです。

スタッフと手分けして分類していきます。

「これ、下3分の1がカリキュラムです」
「じゃ、切ってこっちちょうだい。これは姿勢」

これほどまでに情熱を持ってお仕事されてきたんだなぁ、としみじみ思いながら、文書をはさみで切ったり貼ったり、ようやくカテゴリ分けが出来ました。

その後、カテゴリ分けされた原稿をもとに、WEB制作事務所の担当者さんと相談しながら、内容の構成を決めていきました。

トップページから知りたい情報を分かりやすく提示して、さらに興味のある人にとっては、膨大な情報量をスムーズに流れるように深く読んでいける構成に変更。

構成が決まったので、次は文章のリライトです。分かりやすくやさしく、商品紹介のライティングでありながら、水野さんらしい言葉で(A4用紙いっぱいの文章を200枚も読んだので、文体や言い回しは頭に入っています)バラバラだった情報の継ぎ目をスムーズにして、読みやすい文章に書き直しました。

また、対象を「リフレクソロジーやアロマセラピーに真剣に向き合いたい人」に設定し、お客さんを煽るような文章はすべて削除。

デザインはやさしく、穏やかな、安心できる、をコンセプトにしました。

こうして「詳しい説明はするけど一切売り込みはしない」水野さんのリフレクソロジーサロン&スクール「なごみ」のウェブサイトが完成しました。

さて、ウェブサイトをリニューアルしてどうなったか。

まず問い合わせが減りました。

というと、広告プランナーとしてのひらまりの能力どうなの?と思われるかもしれませんが、これはマイナス要因ではなく、意図通りでした。

新しいサイトに水野さんの姿勢を明確に提示したことで「儲かる?」とか「冷やかし」のお客さんが来なくなったのです。

こちら側が提示する情報や方法で、伝えたい相手を抽出することは可能なのです。

全体の問い合わせ数は減りましたが、真剣なお客様からの問い合せは増えたそう。

真剣なお客様は、ウェブサイトをしっかり読み込んで、考え方も趣旨も理解した上でのお問い合せなので、スムーズにスクール受講の申し込みにつながります。

サイトの混沌が溶けて、流れるように情報が伝わるようになったのです。

2019年にスマホ、モバイル対応のリニューアルを行いましたが、水野さんの希望で、デザインは同じものを引き継ぎました。

ウェブサイトの維持と、サイト内のブログにセラピストとしての活動を記す以外、水野さんは広報活動をしていません。

努力していないのではなく、想いを同じくする人に来てほしいからです。

それでもウェブサイトからは途切れずお問い合せが来ています。

仕事への向き合い方、想いをウェブサイトで伝えているからこそ、今も自分の想いを理解してくれるお客さんに選ばれ続けるのです。

◆リフレクソロジースクール&サロン
 なごみ
https://www.refle-nagomi.jp/

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