前の記事で、かき氷を食べに行って気づいた「魅力的な商品にするしくみづくり」の話を書きましたが、
(その記事はコチラ↓)
今回は、また別のお店へかき氷を食べに行って気づいた、「ブレない軸がブランドを作り、ファンを作る」という話をします。
かき氷ばっかり食べてるな、と思われるかもしれませんが、かき氷ばっかり食べています。
暑いんですもの。
さて先日、お世話になっている方に教えていただいた、「和菓子屋さんが出しているかき氷」を食べに行きました。
名古屋市の隣、長久手市にある和菓子屋さん「卯月堂」というお店。
そこのかき氷を食べに遠方からもお客さんが来るそうで、駐車場はいっぱい、待っているお客さんも多いとか。
噂のモノ、流行っているモノはなんでも食べてみたい私は、さっそく出かけました。
お店に着くと、駐車場はいっぱい、数人のお客さんが入り口付近で待っています。
しばらく待ってクルマを停め、並んで店内に入りました。
ショーケースが並んで和菓子が並べられているところは普通の和菓子屋さんとそんなに変わりませんが、隣に併設したカフェスペースがあります。
近頃のケーキ屋さんで、カフェスペースがあるところをよく見かけますが、レイアウトはあんな感じの和風カフェといったところです。
氷のメニューは、みぞれ、抹茶、きなこに、オプションであんことミルクを足せるようになっていました。
私は抹茶氷を頼んだのですが、ふわっふわの氷で、抹茶の味が甘すぎず苦すぎず、上品な甘さが口の中でほろっと溶けます。大変おいしくいただきました。
……で、本題。かき氷を食べながら考えたのですが、
このお店がにぎわっているのは、氷も美味しいけど、軸がブレていないからなんだろうなぁ、ということ。
例えば、お客さんのすべての要望に応えようと思ったら、氷の味も、イチゴやメロン、マンゴーなど、メニューを増やすという手もあります。そういったシロップを仕入れればいいだけなので、そんなに難しいことじゃないと思うのです。
でも、そこをあえて、和菓子屋さんならではの味3つだけに絞っているのです。
トッピングのあんこは、きっと和菓子屋さんのあんこだから、絶対に美味しいだろう、とお客さんは思うはず。
(はずというのは、私はあんこが苦手なので、確認できませんでした)
自分のお店に合うものを選んで、あえて絞られたメニュー。和菓子屋さんのこだわりが感じられて、余計にクチコミでお客さんが集まるしくみになっているのです。
そう、すべてお客さんの要望を聞くことが、よい結果をもたらすとは限りません。このお店の場合、種類を増やしていたら、「和菓子屋の」というコンセプトは明確にならなかったでしょう。
余計なものを足さなかったことで、「和菓子屋さんのかき氷」というヒット商品が生まれたのです。
そのお店のコンセプトに合っていれば、商品数を絞っても、遠方でも、待つことが分かっていても、お客さんはやってくるのです。
ブレない自分軸を作ること、何を取捨選択するのかハッキリさせることで、ファンになってくれるお客さんは増えていきます。
あえて品数を絞ることで、クチコミで広がっていく。
絞れば逆に広がる……そして場合によってはそれがお店にとって重要なブランディングになるのです。
自分ブランディング、出来ていますか?
再確認したら、何かヒントが見つかるかもしれません。
さてこのお店、冬はぜんざいが推しメニューになるそうです。
また行かなきゃねぇ。