本日1月6日は、かの有名な名探偵、シャーロック・ホームズの誕生日です。
私はシャーロック・ホームズが大好きで、全集を揃え、いつか私立探偵になりたいと思うくらいホームズを敬愛しているのですが、
100年前に活躍したシャーロック・ホームズは、全ストーリーの中で、現代のビジネスにも有効な名言をいくつも残しています。
今日はその中のひとつをご紹介。
ある日のこと。助手のワトソンが、ホームズの名推理に感嘆し
「 僕も同じものを見ているのに、 きみに説明されるまで僕には五里霧中だ」
と嘆いたのに答えてホームズはこう尋ねます。
「たとえばの話、この家の玄関から部屋まであがってくる階段、きみは何度も見ているだろう?」
「何百回となく見ているよ」
そう答えるワトソンに、ホームズは重ねて
「じゃあ訊くが、階段は何段ある?」
「何段か、だと? 知るものか」
「そらね! きみは観察していないんだ。ちなみに17段だ。
きみはたしかに見てはいる。だが観察はしない。
見るのと観察するのとでは、大ちがいなんだ」
と断定します。
ただ漫然と見るだけではなく、観察=観て察する、見て考えることで、得られる情報の重要性を説いているのです。
観察力を養うことは、ホームズまで行かなくとも、自分のビジネスにおける推理力や想像力を高め、アイデアの素材のストックとなります。
普段からあなたは、
「たしかに見てはいる。だが観察はしない」
という状態ではありませんか?
更地になったファミレスの跡にラーメン屋さんが建ちかけていたら、「次はラーメン屋かー」と思うだけではありませんか?
ファミレスが事業縮小した訳や、ラーメン屋さんのチェーンが進出してきたことの意味を考えますか?
コンビニで手に取ったお茶のペットボトルにオマケがついていたら、オマケをつけてもこのお茶のシェアを伸ばしたいんだな、とメーカーの思惑を考えますか?
となると類似ブランドも後続でオマケを付けてくる可能性を予測したりしますか?
ランチに行って、デザートも一緒に頼むと割引になる!と喜ぶだけでなく、割り引いても客単価を上げたいんだな、と店側の思いを汲んだりしますか?
日常のアレコレを見て、なぜ?なぜ?と思い、考えること。
それを続けるうちに、知らず知らずのうちに、あなたの頭の中は活性化され、ビジネスのヒントやアイデアのストックが蓄積されていきます。
見るのではなく、観察する。
シャーロック・ホームズが実践して推奨するのだから、試す価値はありますよ。
【蛇足】
完全無欠のようなシャーロック・ホームズですが、鮮やかに出し抜かれた相手がいます。
それは、アイリーン・アドラーという女性。
シャーロック・ホームズも彼女の機転を認め、敵ながら敬意を評しています。
いつか、時期が来たら「シャーロック・ホームズでも敵わない…手強い女性の心に響くイマジネーション・マーケティング…」みたいな本を書いてみたいとふんわり考え中。